『恋梨~、おっはよー』

そう声をかけて来たのは森山蘭。
付き合って一年になる奏也君という彼氏がいる。
今日も仲良く二人で登校していて羨ましい。

『今日も二人ラブラブ羨ましいねぇ~。うちだって総司くんと学校来たいなあ』
総司君というのは私が今片思いをしている相手のこと。

背が高くてスポーツ万能。
かなりモテる。

『レンリチャン?今までで何人目の片思いだい?』

『さあね~ん』

『『ギャハハ』』

蘭と話しているのは楽しい。素でいられるし。
蘭に嘘なんてついたことはない。



でも、総司君のことは、“ウソ”なのかもしれない。
自分でもはっきりわからないんだ。
でも、多分、これは恋ではないのだと思う。
ただかっこいいだけ。