今までのことを、全て話した。

一平くんとヤマリカのこと、
一平くんとヤマリカをショッピングモールで見てしまったこと。
映画館で、カップル限定ストラップを買っていたこと、
その後、海浜公園の観覧車に誘われたこと。
私と一平くんが一緒にいることをヤマリカ
に見られてしまったら、また一平くんが傷ついてしまうこと。
だから、走って、出て行ったら、松木さんに会って、
今に至る。と。

『レンレン、それって全部その一平ってやつに
確認したの?ヤマリカと復縁したの~とか、
ヤマリカいるのに私と一緒に
映画なんてみちゃっていいの~とか。』

『聞こう、聞こうと思ったけど
聞けなかったんです~』

『そんなん、言い訳じゃね?
逃げてるだけじゃん、本当は、
ヤマリカってやつと復縁したとか、
聞きたくなかっただけだろ、』

そうかもしれない、いや、そうだ。

私は逃げてただけ、現実から目を
背けていた。