一平くんは涙もろいのかな?

『田中さん、まじありがとう。俺田中さんに話したら少しスッキリしたよ。』

一平くんが涙もろいかどうかはいいとして、スッキリしてもらえたようでよかった。

それから二人で話をしていたら、あっという間に下校時間になったしまった。

『田中さん、今日まじでありがとね。今度なんかお礼したいから、アドレスとケー番教えて』


一平くんと私はお互いのケー番とアドレスを交換して、お互いの岐路についた。


赤外線をしているときに、少しドキッとしてしまう自分がいた。


家に着いたら、蘭に即電話!
放課後の一平くんとの出来事と、明日は伝えたいことがある、と。


いままで隠してきたけれど、蘭にもきちんと伝えたい、
いや、伝えなくちゃいけない、
一平くんの話に聞いてもらって、なんだか私も、少しだけ、
勇気が沸いた気がする。



この日の夜は、何故だかあまり寝付けなく
って一平くんと赤外線をしたあの場面が、
頭の中にぐるぐると駆け巡った。