「タイプ…なぁ。そんなのないな」


「えー、ちょっとはないの?笑顔のかわいい子とか、優しい子とか」


「んー…俺の場合、突然好きになる。ハマる瞬間が、自分でもよくわかんねー」


「とっ、突然!?」


「そう…」


そうなんだ。


自分でそう言ってるくらいなら、タイプってないのかもしれないね。


春奈とのことは、どうなんだろ。


初めは春奈の方が入れ込んでたって、お昼食べてるときにみんなが話してたよね。


ってことは、突然好きになって…そして…。


「じゃあ…嫌いになるときも、突然だったり…?」


「は?」


わわっ、余計なこと聞いちゃった!!!


せっかく和やかな雰囲気だったのに、安元くんは眉間に皴を寄せ、あたしを軽くニラんできた。