「お前さー、話してるとだんだん寄るクセない?めちゃ近いって」


「ごっ、ごめん…」


言われてみればそうかもしれない。


至近距離とまでは言わないけど、話を聞こうとすると、つい相手に近寄って行ってるかも。


「だけど、人の話を一生懸命聞こうとする証拠だよな。俺なんか、すぐ目逸らしたりするしなぁ」


「だよね。安元くん、すぐに目逸らすもん」


「なんかクセ…なんだよな。気恥しいのもあるし…」


「恥ずかしい…。えっ、あたしと話してても?」


「…まぁ、一応?」


ちょっと照れた感じであたしから目を逸らす安元くんを見て、ちょっと胸がキュンとなった。


かっ、かわいい!!


あたしがニヤけたのを察したのか、グーで軽く小突かれた。