「さっきすげーイライラしてて…お前にあたった」


壁の音はやっぱり安元くんが原因だったんだよね…。


「あたしのことは気にしないで大丈夫だよ。それより…安元くんは、大丈夫?」


聞いたらまた不機嫌になっちゃうかもだけど、心配だから一応聞いてみた。


そしたら今度はちゃんと答えてくれた。


「お前らとアイス食ってたら、何か気分晴れた。ハ~…。イラッとして、アイスで落ち着いてって、何か俺ってガキだよな~」


「フフッ、だけど安元くんもそういうことあるんだね?絶対に慌てないし、いつもクールで落ち着いてる人かと思ってた」


「基本はそーだけどな。さっきは…」


さっきは…?


あたしがジッと安元くんを見つめてると、フッと笑われた。


「お前見つめすぎー。何でいつもそんな至近距離で見てんの?」


「えっ、至近距離!?」


そんな近いかな。近くないと思うんだけど!?