「はぁ…もういい…」

あたしは呆れてお弁当を食べ始めた。

「なら俺も食う」

そう言って3人でお弁当を食べ始め

「菜々〜噂聞いた!?」

いきなり裕香が目を輝かせ尋ねてきた

「何の噂?」

「お・う・じ・さ・ま♪」

今までに見たことがない程裕香はうっとりしていた


「王子様…?」

王子様って…あのおとぎ話とかに出てくる…?

…まさか…。


「そう! 3人いるらしいよ!!クールで皆のハートを射止めちゃう俺様王子とー超可愛い胸キュン王子とヤンキーでも優しい王子様♪」

ヤンキー…?
ヤンキー…って…

あたしは唯十をチラッと見た
唯十が気づき

「何だよ?」

とちょっと睨んできた

「べ…別に…。」

ち…違う!!
こんな怖い奴が王子様とかありえないから!

「ねー…菜々ー3人の胸キュン王子様と仲良くなりたくない!?」

「…え!?」

…そりゃ…なりたいけど…
『王子様』って言われる程の人だし…あたしには無理だ…。

「仲良くなりたいけど…王子様って言われるくらいだし…近寄りがたいよ…」