「あ…ごめんなさい…。
実は…友達と帰ってて見失っちゃって…」

この年になって迷子とか…恥ずかしいよね…。

恥ずかしくなって俯くと

「俯くなよ…。」

そう言って魁斗はあたしを抱きしめた

「ふぇ……!?」

突然の出来事で混乱する

「わぁ…かいちゃんやるぅー…。」

悠も唖然と見ている


「その腕の中にいる奴、離してくんね?」

そこにいたのは

唯十だった…。

唯十は顔をしかめて魁斗にガンを飛ばしていた

「あれー?唯十にぃじゃない?」

悠はそう言って唯十に近寄った。

「…?」

唯十は悠を見下ろして首を傾げた

「っつか、その女…早く返してくんね?」

いつもより低い声でそう言う唯十は真剣だった。