日に日にあすみへの独占欲が増えていく。


「俺すげー小さい男だな…」


1人つぶやいていると


「おい、」


誰かに呼び止められた。


そこにいたのは池内。


「…何」


「んな怖い顔すんなよ」


「別にしてねーよ。」


「ならいいけど。
…わかってると思うけど、俺あすみのこと好きなんだ。

祭りんとき、あすみが泣きながら安藤が好きだって言うから諦めようと思ったけど、できなかった。

お前には悪いけど。」



「…わざわざ宣戦布告しに来たのかよ。」


俺が静かにそう言ったとき、


「圭くーん!」


と走ってくるやつが見えた。


「お肉なくなっちゃうよ…!遅いから心配で…。」


息を切らしながらそう言うあすみ。
池内がいるのに気づくと


「あ!ごめん!話してたんだ!!!」


とあわてている。


池内は悲しそうに笑って


「俺は一応言っておこうと思っただけだよ。

今ので分かったろ?
お前しか見えてないってこと。」


そう言うと1人戻っていった。