走ってあすみの部屋のドアをノックする。


でも誰も出てこない。


別の場所に探しに行こうとすると、


「あ、圭くん。」


そこにはあすみがいた。
風呂上がりなのか髪が少し濡れていて、もともと化粧が薄いほうだがすっぴんなのか少し幼い。

ワンピース型のふわふわのルームウェア姿が一層かわいく見せる。



「さっきはごめん、俺寝ちゃって「いいよ別に。」


俺の話をさえぎるように言ったあすみ。


その表情はうつむいているから分からないが、その様子はいつものあすみではなかった。


そのまま俺を横切って部屋に入ろうとする。


俺はその手をつかんだ。