───── 『恥ずかしっ…。 あたし安藤くんに何話してんだろ。』 頭におかれた安藤くんの手に優しさを感じて、ペラペラと話してしまった。 沈黙が重すぎて耐えられなかった。 「ほんとごめん! あたし教室戻るね!!!」 そう言ってイスから立ち上がって行こうとしたら手を捕まれた。 ──あ、またあの目。 安藤くんの目があたしをとらえてはなさない。 「──俺、」 あたしの話しを聞いてから、はじめて安藤くんが口を開いた。