『いない…。』


しばらく探したけど見つからなくて3人で教室に戻っていると、なんだか嫌な予感…。


「安藤くんってどれ?」


他校の制服を着た茶髪の後ろ姿。


顔は決して悪くない透が呼ぶと、女の子たちは嬉しそうに安藤くんを呼んだ。


「安藤は俺だけど…誰?」


安藤くんが透の前に来た瞬間、あたしは走り出した。

「透!」