「あっ…、耕平くん。」


そこにいたのは耕平くんだった。


──なんだ…。


ん?なんだってなんだ?



「あれ。安藤じゃない!」
「池内じゃん!!!」



女の子たちはそんなことを言っている。


「…あすみも安藤かと思った?」


眉毛をハの字に曲げてそう言う耕平くん。


真っ赤な顔で否定するあたし。


…何も言ってこない安藤くん。


あたしはそのすべてにもやもやしていた──。