めったに泣かない成実が泣いている。
あたしはそんな成実を前にしてあたしはおろおろしていた。
「…さっき、安藤に会ったよ。
誕生日の日のこと聞いた…。
それなのにあたしあんなこと言って本当にごめんね…。
池内もあすみも何も悪くないのに…あたしどうかしてた。
あのとき言ったことは、本心じゃない…あたしはあすみが大好きでこれからも一緒にいたい。
それだけは信じてほしい。」
「うん、信じてるよ。
あたしこそ…ごめん。
圭くんとのことちゃんと言わなくて…。」
久しぶりに2人で話せて心の中が少しだけあったかくなった。
しばらくすると、あたしと成実の電話が鳴った。
「「俊司からメールだ」」
声がそろってお互いに笑いあう。
“何サボってんだよ!バカがいないせいで俺ばっか先生に当てられてんだぞ!どうせ2人で一緒にいるんだろ?”
「バレたね。」
「俊司がんばれ~♪」
あたしはお互いの電話についているおそろいのストラップを見てまた微笑んだ。