「行けよ。」


耕平くんにそう言うと耕平くんは戻っていった。


圭くんがあたしの顔を見た。

いつもの優しい顔でもないし、怒ったような表情でもない。


何を思っているか読めない。


「あすみ、ごめんな。
俺、あすみのこと幸せにできてる?」


そう言うとあたしの返事を聞かずにそのままその場を去っていった。


『幸せだよ…
ただ今は苦しいだけ。

どうしてそんなこと聞くの?

あたしは、圭くんがつらいときそばにいなかったのに…

あたしこそ圭くんのこと幸せにできてる?』