「圭くんだめだよ!!!」


あたしはあわてて止めた。


「だって俺、あすみ以外の子からもらっても嬉しくないし食べる気になれない。」


そう言ってくれて喜んでしまうあたしは性格悪い…。

でも…、


「あの子…美香ちゃん、圭くんのために作ったんでしょ…?」



「………」



「だから食べてあげないと…」


「…愛情入りって言ってたよ。あすみはいいの?俺が他の子の愛情を受け取って。」



「それは!…いやだけど…、」



もじもじ返答に困っていると、あたしに目線を合わせて頭をポンポンとしてくれた。



「分かった。
食べない。けど捨てない。
家帰ったら弟にでもやるわ。」


あたしをなだめるように言った。