美幸さんに頭を下げて、とりあえず2階へ足を運ぶ。

―コンコン―

「…はーい、入って。」

「…お邪魔します。」

「…れ、蓮?」
目の前にいる俺を見て唖然としてる。
…こいつ何か隠してるだろ。

「…よう。」

「あんた学校は?」

「抜け出してきた。」

「授業は?」

「出てねえ。」

「鞄は?」

「…置いてきた。」

「…はあ、駄目だわこいつ。バカだ。」
顔に手を当てて呆れてやがる。
俺が呆れてえよ。

「…なあ。」

「なに?」