「俺…手ぇ汚れてるんやから、自分で顔ふけよ」
そう言って、聖は立ち上がり、舞の頭をコツンとたたいた。
そして、毛染めを続ける。
…いつもは可愛くないくせに。
聖は、鼻水をすすり続ける彼女を、後ろからジッと見下ろし、口元を緩ませていた。