…ガチャ…。 それから数分後、輝緒だけが家に帰ってきた。 「おかえりー」 「…おぉ、起きてたんかぁ」 明るく声をかけると、輝緒は平然とした様子で冷蔵庫に向かう。 「いったん、帰ってきたんやろ? どこ行ってたん?」 聖は、わざとらしく質問を投げた。 「…んー? コンビニ」 コップにジュースを注ぎながら、輝緒は背を向けたまま答える。 「ほぉー…」 聖は、それ以上…特に触れることもなく、ただテレビを眺めていた。