「誰と!?」
「だから、舞と」
感情的になる聖に、輝緒は冷静に返答していく。
“自分が気に入らない女と、親友がデートをする”
聖は、それが妙にムカついた。
不満げな彼を、輝緒は上目遣いで見ると、深くため息をついた。
「あのなぁ、あの子、別に悪い子ちゃうで? お前は、やたら気に食わんみたいやけど…」
そう言って、輝緒はあきれた顔で牛乳を飲み干す。
「お前、それ…美衣子への当てつけけ? よりによって、なんで…美衣子のツレやねん?」
聖は、ふてくされた顔から、真顔に表情を変えた。