「…そっか。じゃあ…いいんやけど」
口をとがらせて、不満げに話を終わらせる聖。
聞きたいことが…聞かれへん。
足元にある荷物を、足で転がしながら、聖は沈黙になる。
「………元カレとはどうやった?」
言いたくないけど、やっぱり…気になる。
数秒考えて、聖は観念し、素直に問いかけた。
『ああ、別に…。普通普通』
聖の気持ちも知らずに、舞は適当に返してくる。
「…そっか」
聖は、表情を曇らせて、顔を伏せた。