「あのっ!宮ちゃんっってよんでいい!?」
後悔先に立たずっていう言葉は多分このためにあると思った瞬間だった。
いきなり名前を聞いて、いきなり宮ちゃんって呼んでいいだなんて
いくらなんでも失礼だった。。っていうかいきなりすぎた。
案の定と言うべきだろうか、彼女はビックリしていた。
「宮…ちゃん?」
彼女の本当の声が聞けたような気がする。
だけどすぐに
「別に…いいけど。」
冷たい声に戻っていた。
彼女、いや宮ちゃんは俺と目線をあわそうともしなかった。
そのまま本に目線を戻し、本を読み出した。
正直、悲しかった。
「じゃぁ…宮ちゃんって呼ぶよ?
友達に…なろぅ?」
少し不安になりながらそう宮ちゃんに話しかけた俺。
彼女の冷たい声を聞いていると
なんだか拒まれそうで怖いからだ。
彼女は、本をめくろうとした手を少し止めて、
びっくりしたように、こっちを見た。
「とっ、友達?」
びっくりしたままで俺に問いかける彼女、
友達がそんなにびっくりすることなのだろうか、
めくろうとした手はまだそのままだ…
「そう。友達」
そういいながら優しく微笑んでみた。
止まったままの宮ちゃんが面白くて…