純子は、日課として…勇心の行動や情報を細かく手紙に書いてくれている。
舞は、この手紙を読むのを毎日楽しみにしていた。
そして、チラッと視線をずらす。
すっかり新しいクラスになじんでいる勇心は、1年のときと同じように…教室のど真ん中で数人の男子たちと騒いでいる。
…こっち向けへんかなぁ。
舞は、切ない表情で彼を見つめていた。
彼は、全くこっちを振り向かない。
…クラスが離れてから、舞は完全に彼との接点を失ってしまった。