彼女の言葉に、3人は一瞬にして凍りつく。
「まぁ…渡す相手はバラバラやし、バレへんよ。メッセージカードもつけるんやから!」
苦笑いをしながら、夏子は明るく振る舞った。
そして4人は、前日買ったメッセージカードを一斉に広げた。
3人は口元を緩ませながら、それに気持ちを記しだす。
舞は、何て書けばいいのかわからず…数十分間、悩み続けた。
結局…記したのは、当たり障りのない言葉。
「“食べてください。日向舞”。…え? これだけ? “好きです”は?」