「ちょっ、お前! そんな設定とかなかったやんけ」
「しゃあないやん、あんな展開になったんやもん」
「まぁまぁ」
そばでは、夏子に反論する勇心と…それをなだめる田中。
「…帰ろ」
フニャッとその場に座り込んでいた舞に、夏子が手を差し伸べる。
舞は小さくため息をつき、その手を取った。

─その日から、奥田たちは何か言ってくることもなく…舞たちのクラスに現れることもなくなった。
「そういえば、日向って好きな人おるんやろ?」