「クラスメートですから」
…一瞬で凍りついた空気。
勇心は、挑発的にアゴを突き出して言い返す。
「なんやと!? お前っ」
胸ぐらをつかんでいた男子が大きな声を上げた。
その時…
「いいから!!」
奥田が止めに入った。
…首元をつかむ手の力が、次第に抜けていく。
「…じゃあ、あの子に言うといて。“早く元気になってな”って」
奥田は、少し寂しげな表情を浮かべ…小さく呟いた。