部屋の壁にかかっている時計を見上げ、夏子が声をかけてくる。
舞はうなずき、部屋を立ち去ろうとした。
「ちょい待て、お前ら! なんで、こんなとこにおるんや!?」
突然、背後から怒鳴り声が飛んでくる。
ビクッと、反り返る背筋。
2人は、足を止め…恐る恐る振り返った。
「どういうことや?」
そこに立っていたのは“恐い”と有名な4組の担任、中山だった。
2人の顔は、みるみる青ざめていく。