「・・・ご飯、食べてないの?」


美衣子は悲しい表情で、ぎこちなく問いかけた。

2人は、彼女の部屋に入り腰を下ろした。


「堺の人にな、昨日テルオらが会いに行・・・」


昨日のことを報告しようと舞が口を開くと、すべてを打ち明ける前に・・・幹がかぶせて声を出す。


「知ってる、電話あった」


目を合わせず、彼女は淡々と話しだした。


「・・・あたし、産むから。拓にも裏切られて・・・堺のあの男にもあんな言い方されて・・・あたしにはこのおなかの子しかおらんし。・・・1人で育てるし。罰が当たったんやよ、仕返しに浮気なんかしたから」