「そ…そんなことないよ!
離れていても友達は友達!
本当の友達なら、いつでも会えるし、いつまでも仲良くいられるよ!!」
彼女の肩をつかんで勢いよく言葉を発した。
大きく目を開いた目の前の人は、その瞳に必死な顔の俺を映している。
すくめた肩にはか弱いながらの力。
それを手に感じてふと我に返った。
「あっ……ごめん、つい…」
ぱっと両手を離す。
「う…ううん、びっくりしたー」
少し眉を下げて笑う成海さん。
至近距離の視線と、手から伝わった温もりで、俺の胸がバクバクと高鳴っている。
「でもありがとう。ちょっと寂しいのなくなった」
そう言って成海さんは元の笑顔に戻った。
「そ、それならよかった…」
何なんだ、やり場のないこの気持ち…