郁也に直接きいてみることにした。
「は?俺に彼女がいない理由?知らねぇよ」
毎度のごとく、即答。
「そんなこと言わずに教えてよ。郁也くらいの男が今まで一度もいないなんて、何か理由があるんだろ?」
「知るか」
はぁとため息をついて、かったるいと言わんばかりに郁也はどかっと席に座る。
…分からないなぁ。
もし俺が女だったら、付き合いたい男No.1は郁也なんだけどな…
「あ、もしかして、“女とか面倒くせー”ってやつ?」
「…そんなことを思うほど女に関わってきてない」
「だよな…」
確かに、女の子と仲良くしているところは見たことがないな…
ま、郁也はいつも仏頂面だし、女の子だって近寄りにくいのかもしれないけどね。