…一体、この子は何者なのだろうか。
計算高いのか、天然なだけなのか。
俺の気持ちを知ってか知らないでか、人の心を安易に振り回してくる。
「瑞樹のこと、好きなの?」
冷静になってきいてみる。
「えっ……あ…えーっと…」
予想外にも、吃ってしまった。
……おいおい、さっきまでの勢いはどこにいったんだ。
「えっと…好きっていうか…なんていうか…あの…す…き…?」
そわそわそわそわ。
あっちを向いたり目を泳がせたり髪を触ったり。
そういや、前に再会した日もこんな感じだったかな。
緊張したらこうなるのか。