「成海さんのこと、もっと知りたい…!!」
…言えた。
言えたけど……何なんだこの心臓の速すぎる鼓動は…
しんとした田舎道に俺の心音が響く。
手のひらには半端ないくらいの量の汗。
「……」
成海さんがぽかんとした表情で俺を見る。
…そりゃそうだよな…
いきなり何言ってんだ、俺。
今更、言わなきゃよかったなんて考えてる自分がいる。
「うん、じゃあさ…」
…ん?
成海さんが髪の先を触りながら何か答えてくれた。
「これから毎日、お互い1つずつ質問し合おう。
そしたら1日2つ、お互いのことが分かっていくよ」
そう言って成海さんは、「ね?」と首を曲げて微笑んだ。