「…っ!?」 振り向いて思いっきり目を見張る成海さん。 大きな瞳で俺を見る。 「瑞樹くん…!?何で…っ?!」 予想もしていなかったのであろうこの状況に驚きを隠せない様子。 既に車内に乗ったご両親も、開いたドアの隙間から不思議そうに俺を見ている。 「……っ」 口が開かない。 全身が変な汗でぐっしょり。 …どうするべきか。 何を言うべきか。 焦りと迷いが頭の中でぐるぐると廻る。