5分程バスに揺られ、


「あ!ちゅーおーえき!!」


海斗くんが前方に見えた建物を指差した。



時刻は12:58



成海さんの出発時刻ぎりぎりの到着。



それでもあのまま走り続けるよりはきっとよかった。




駅の入口の前で停まるバス。



「まだ電車はきてないぞ。急げ!」



振り返ったおじさんが俺たちに言ってくれた。



「ありがとうございます!助かりました!」


「ありがとうございましたー!」



先に席を立った2人が頭を下げてバスを降りる。



「兄ちゃんも、急げ!」


「うん…っ」



おじさんに促されて俺も席を立った。