「海斗くん、大丈夫?付き合わせちゃってごめんね」
隣に座る海斗くんに申し訳なく謝る。
俺のために1人で家まで来て、俺のために一緒に走ってくれた。
こんな小さな体で、必死に。
「なんでみずきがあやまるんだよ?」
くりくりの瞳をこちらに向けてきょとんとする海斗くん。
なんて可愛い子なんだ…
「まぁまぁ、最後までぐだぐだ言っていたのはこいつだ。気が済むまで謝らせておけ」
「ん?わかった。みずき、あやまっていいよ」
「……」
……郁也…。
…間違っていないだけに、否定できない。
くくくと笑う意地悪な姿も、今日はすんなり受け入れられる。
「海斗くんも郁也も、ありがとう」
素直に感謝して、お礼を言った。
「アホ。まだ早いっつーの」
「そうだよ、まだだよ」
…そうだね。
でも、ありがとう。