「このまま成海サンと会わなくてもいいって、本気で思ってんの?」
「…うん。思ってる」
「本当に?」
「本当に」
「嘘だろ」
「嘘じゃないって」
「…俺にはそうは見えないけど」
何度答えても納得してくれない郁也。
じれったいっていうか、もどかしいっていうか、悔しいっていうか…
「もう…っ本気だってば!何度言えば分かるんだよ!」
思わず声を荒げてしまった。
「嘘ついてんじゃねぇ!素直になれよ!」
それでも郁也は引いてくれない。
「嘘じゃないって言ってるだろ!」
俺も負けじと対抗。
煮えた思いを声に込めてぶつける。
「じゃあ何で目に涙溜めてんだよ!!」