「海斗、行こっか」


「おう!」



成海さんが海斗くんの手を繋いだ。



…さっきは俺が繋いだ彼女の手…



あぁ、やっぱり海斗くんが羨ましい…!




「瑞希くん、また明日」



少し微笑んで俺に空いた方の手を振ってくれた。



「うん、ばいばい」



俺も小さく手を振る。



それを見た2人は振り返り、俺に背を向けて歩き出した。



まるで家族のように。



…いや、一応家族なんだけど、姉弟のように。