「うーん、やられたぁ、なんて威力だ、五所川原ろーりんぐぶろー(棒読み)」

地面に横たわり、さも『やられたぁ』という演技をしてみせる龍娘。

「…老師?」

胡乱な目をする龍太郎に。

「!」

龍娘はウインクして見せる。

如何に鈍い龍太郎でも、彼女の意図している事は理解できた。

「次は龍太郎先輩だよぉ!」

再びグルグルパンチを繰り出した花音。

ぬいぐるみの腕が、もふっ、と当たった瞬間。

「ぐはあっ」

龍太郎も大袈裟に吹っ飛ぶ。