あまねはかなり前のほうに居るけど、あたしは、まんなからへん。






周りにはまだ人が居ないから、あたしは仕方なく黙って座っていた。






「ねえねえ!!」





ぼ~っとしているあたしに声をかけてきた男の子。






「あたし?」





「うん。名前、なんていうの?」






「鈴木夏美です」





声をかけてきた男の子は、市内の中学校から来たらしい。






中田和人(なかたかずと)と名乗った彼は、進学校に似合わず、ちょっとチャラい。








イケメンだとはおもうけど、大森には叶わないな。