「あ、そういえば先生の誕生日って来月なんだって!」

『え、そうなの?』


嬉しそうな笑顔で教えてくれる沙希に聞き返す。

沙希は笑顔のまま大きく頷いた。




「しかもね、絵美と同じ日なんだよ!」


…え?
誕生日、同じなの…?


『う、嘘でしょ…っ!?』


ついつい大きな声を出してしまった。

それもそうだ。
あたしは今まで同じ誕生日の人に出会ったことがなかったから。


4月4日。
そんなに珍しい日じゃないんだけど。

ほんとに周りに同じ誕生日の人がいなかったから、あたしの中では勝手に珍しいと思いこんでいたんだ。