腕を掴む力を少し弱める。



「俺、那智のこと好きだよ」


「…は!?」



今、なんと?

私の聞き間違いだよね、うん。



「冗談じゃないから」



力強く真剣な瞳に見つめられると、聞き間違いじゃないってことを実感させられる。


何も言えなくなった。

蒼の目が真剣すぎて。


「お前が、俺のこと男としてみてないのは知ってる。」