「せつな、おはよう〜」


「ハァ…ハァ…お、おは、よう…」



教室につくなり、親友の美優があたしに近づいてきた。


「あんた……死にそうだよ?」


「だ、大丈夫…っす。」




そう言うと、あたしは近くのイスに座り込んだ。


「どうせ、あき君でしょ?」


「ま、まぁ…」


「本当、羨ましいわ〜あんなカッコいい子が彼氏なんてさぁ……」



ねぇ?と、同意を求めるようにあたしを見つめる美優。


「いやいやいや…!!付き合ってないから!!」



あたしはいつものように大否定をした。


"いつものよう"


そう。
これは、毎日のようにあるのだ。



「でもさー…」

「うるさーい!!散りな!!」


まだ、何か言いたげな目であたしを見つめる美優を無視して、


鞄を持って、自分の席に着いた。




間違っては、いない…けど。
付き合ってはない。


あたしの、一方的な想い。


まぁ、片想いと言うやつだ。




一人、そんな事を思っていると、息を切らした彼が現れた。


一際目立つ、彼が。