「アイツな、どうしても人気が多い場所に出たいとき、あぁやって別人になりおんねん…
この間も、コンサート始まる前に焼き肉行きたい言って、別人装って焼き肉食いに行ってた」

「何やねん、それ…」

「しかも、キャラ正反対やし、今んとこ俊亮やってバレとらん
ある意味、コイツの演技力は侮れへんで…」

と、また深く溜め息をついた

「なーに、コショコショ話してんの??」

にょきっと、満面の笑みで顔を出す、俊亮さん

けど、目が笑っておりません…

「いや、なんも」

「じゃあ、驪眞帰ろうぜ」

「あ、は…うん」

流石にいとこ同士やんに、敬語は変やんな

うちは鞄を取りに教室に入ると、部活に行こうとする夏瑠とすれ違う