…ははっ。

なんだか笑えてきた。

「ごめん、ない。」

必死に笑いをこらえて、謝る。

「えー。俺、勉強できないじゃーん!楓のせいでー!!」

「ぶ。それ、自分のせいでもあるからね?」

「あ…、それ言っちゃう?」

「言っちゃう。てか勉強とか…しないでしょ??」

「え…。それも言っちゃう?」

小さい声で笑い合う。

なんか…前を思い出す…。


でも…突然、哀しくなった。

あたしは…ワガママ。

会えただけで、嬉しいはずなのに。

要に会えて、嬉しいはずなのに。

それだけで充分なのに…。

ダメ。あの日には戻れないの。