教室に入って、30分くらい経つと担任の森岡が入ってきた。


「はーい、席に着いてー。」

森岡が叫ぶ。

みんな、のろのろと席に着く。

「じゃ。また後でね、楓。」

「うん。じゃねー。」

あたしは鈴璃に 手をひらひらと振った。


昨日の夜、要のこと考えすぎてよく寝れてない。

「ふぁーー…。」

あたしは大きなあくびをした。

森岡の声も、全く聞こえない。

眠たくなったら、寝ることしか考えられなくなる。


「眠…。ふぁ。」