「ハァハァ……。間に…合った…。」



乱れた呼吸を整えようと深呼吸。


一応、いつも乗る電車には乗れた…。


「あー。こんなに走ったの久しぶり……。」


あたしは吊革を掴んで、しばらく電車の外の景色を眺めていた。


もうすぐ冬かぁーー……。

草木に付いている彩られた葉っぱも、落ちていく。





「まもなく―――………」

変わった口調のアナウンスが流れる。



「着いたー。」

たくさんの波にのまれ、あたしも電車を降りた。

胸一杯に、秋風を吸い込んだ。


今日はなんだかいいことありそう。