何もできない。何も言えない。

そんな沈黙がずっと続いた。



しばらくして、先輩は帰ろうとした。



「ムリならいいよ」



私はその瞬間、先輩の手を取った。



「祐美?......そっか。帰ろ」



先輩は笑顔に戻り、

私を自転車の後ろに乗せた。