「あ、そうや」 帰り道、松野がふと言葉を漏らした。 あたしは松野の横顔を見る。 「何?」 「俺って、宮野の友だち?」 その言葉に頭の中がはてなで埋まる。 そんなん決まってるやん。 あたしは腕を組む。 「今更何ゆうてんの」 そう言って再び足を進める。 松野が数秒停止してから後ろについてくる。 「ちょ、どっち!?」