だけど……。
「…怖い……」
やっぱり怖いよ…。
体がまた震えだす。
松野が一緒にいてくれるって言うのに……。
「弱いなぁ…あたし…」
「……宮野は…弱くなんかない…っ」
「なんで…? 松野が一緒にいてくれるって言ってるのに…覚悟決めれないんだよ? …弱いじゃん」
自分で言ってて悲しくなってくる。
次第に目の前がぼやける。
涙が溢れてくる。
松野があたしを離し、あたしの目を見る。
「宮野は、今まで1人で頑張ってきたやん。弱いはずない」
「…………」
「なぁ宮野…俺、宮野のほんまの笑った顔見たいねん。この苦しみから解放されて、ほんまの笑顔見せてや…」
松野はいつも、あたしの事を考えてくれた。
あたし…本当の笑顔、松野に見せたことあったっけ…?
松野も悲しかったんじゃないかな。
それなのに、全然そんな素振り見せなくて…。
やっぱ強いな。
……あたしも、松野みたいに強くなりたい。