あの日から、何度か電話はあった。
電話に出て…怖くなって…切って…。
その繰り返しだった。
学校でもしょっちゅうかかってきた。
その電話に出る度に、松野空は心配そうな顔をする。
あたしは普通を装っているつもりだが、松野空には普通に見えないのだろう。
今日も、その理由を問い詰めてくる。
あたしは必死に“疲れてるだけ”と誤魔化した。
♪~♪~♪~
電話が鳴る。
あたしは携帯をポケットから取り出し、番号を見る。
登録していなくてもわかる。
何度も見てきた番号だから…。
あたしは松野空から離れて電話に出た。